藤井６段が井上慶太９段と対戦。２２年前の羽生さんとの対決を思い出す戦い

藤井六段はとにかくすごい

3月8日に杉本昌隆七段と関西将棋会館（大阪市福島区）で対戦をし、恩返し（将棋界では師匠に勝つことをいう。）を達成したばかりの藤井六段が、井上慶太九段と対戦し、惜しくも敗れました。藤井四段は最年少棋士でまさに天才という言葉以外思い当たりません。中学2年の2016年にデビュー。29連勝の歴代記録達成はもう歴史に残る快挙でした。朝日杯将棋戦でもあの羽生さんを勝利しています。

藤井六段は筆者（私）の少年時代と比べてみても、シッカリしています(笑)タモリさんとの番組内でのやりとりを見て思いました。もう完成された大人のようにシッカリされているように感じましたね。

今回は中学生最後の対局ということもあり、大いに注目も集まりました。今回も前回と同じ関西将棋会館となります。戦い方は矢倉戦という戦法（上からの攻めに強い）で、見ごたえが抜群な戦い方でした。

連勝をとめた井上慶太九段とは？

さて、今回藤井六段に勝利した井上慶太九段（５４）はどのくらい強いのでしょうか。もうドラゴンボールで例えると（なぜ例えるかはご愛嬌(笑)）、全王様くらいの強さだと思います(笑)まず日本将棋連盟棋士会の副会長をされています。

彼は高校１年で、奨励会（日本将棋連盟のプロ棋士を育てる育成機関）に入ったのですが、もっとはやく入る人が多いので、高校１年でも遅いくらいだったようです。

しかしその後、メキメキと力を発揮し、新人王戦でも初優勝そして、９６年には、あの羽生さんに初勝利をおさめます。。当時羽生さんは７冠を制しており、最強だったので（今は彼に近い実力の若手も増えていますが・・・）、羽生七冠に勝った人間として非常に注目を浴びます。ここで、今日を迎えたのですが、彼は連勝をとめる強さをもっていますね。

今回の藤井六段への勝利は羽生さんとの２２年前の勝利を彷彿させます。羽生さんの時も藤井さんの時も今回で連勝をストップさせました。連勝をストップさせたことで、羽生さんはより強い将棋をさせるようになっただろうし、藤井さんも１５歳だし、さらにこれから強くなるのでしょう。

井上さんの意外な趣味は？

実は関西出身（兵庫県芦屋）ということもあり阪神タイガースファンでもあるそうです。あの日本将棋連盟棋士会の会長である谷川浩司さんとともタイガースを応援しているそうで、以前の情熱大陸でもやっていましたね。

更なる高みへ

さあ、２２年ぶりの羽生さんに対する勝利、そして藤井さんへの勝利と井上さんはある種、大人物の転換期にいらっしゃる豪傑のような気がします。それは先ほどもお話したとおり、羽生さん、藤井さんそして、井上さんの人生それぞれに強烈なシナジーを見込めるような気がします。勝ち続ける人間はいません。負けて悔しいのは当たり前。しかしそこから気づき、更なる成長をしていくことが、人生では重要ではないでしょうか。